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社畜だけど退社…いや、卒社したい

物事の本質を見抜くとは

本質を見抜くのはとても難しい。

なぜならそもそも『本質』がひとつとは限らないからだ。

 

さて、今日はそんな記事。

 

 

1.本質ってなに?

 

そのものとして欠くことができない、最も大事な根本の性質・要素。

 

というのが辞書では出てくる。

 

例を出そう。

 

《りんごの本質とは》

 

『りんご』と一口に言っても捉え方は人それぞれだ。

 

  • 食べ物
  • 果物
  • バラ科のフルーツ
  • 赤い果実

 

しかしこれの見方を変えて、誰がどう見ても『りんご』だわ。と言わせるようにするのが『本質』だと思う。

 

まず『食べ物』や『果物』。

これではまだまだ広すぎて、抽象的で、すなわちりんごだ!とは思えない。

 

バラ科のフルーツ』もこれだけでは梨や苺なども含まれてしまい、りんごそのものを示した言葉ではない。

 

『赤い果実』…これも王林のように黄緑色のりんごがあるように、人によってはりんごのことを指しているとは思われない可能性がある。

 

しかしながらこれらを組み合わせたり、追加したり、表現や見方を変えたりしてみたらどうだろう。

 

りんごとは、

  1. 食べ物の1種で丸い果物
  2. バラ科のフルーツで赤や黄緑の皮を持つ
  3. 蜜が詰まったものは甘いがさっぱりしたものもある
  4. 歯応えのあるもの、しゃりしゃりのものなどがある
  5. かじって血が出ないか試したことがある
  6. 祭りや縁日で飴をコーティングしたお菓子を見かける
  7. 市場に出回っており、パイやジャムにも使われる馴染み深いもの

 

などなど、とにかく様々な要素を出してみると『あぁ、たぶんこれりんごだ』となってくる。

 

《つまり、本質とは?》

 

誰がどう見ても『こうだよね』と思えるように、見る人全員の正解率を可能な限り100%に近づけたものが『本質』だ。

 

 

 

卑近すぎて中途半端な例だと余計こんがらがってしまうかもしれないので、もうひとつ例を出そう。

 

 

《ねぇ、疲れてない?の本質とは》

 

よく男女の脳の違いを説明される時に使われる例だが…とある男女がデート中のことだ。

 

女『ねぇ、なんか疲れてない?』

男『え?俺、全然へーき!』

 

残念ながらこの男性は女心が分かってない人だろう。

 

悪気はなくても、毎回この調子だとそのうち愛想つかされてしまうかもしれない。

 

ここで女性の発言の本質(=本音、真意、真因)を探ってみよう。

 

  1. デートは街歩き
  2. かれこれ小一時間歩いてる
  3. せっかくのデートだからと女性は普段履かない高めのヒールを履いている

 

女『ねぇ、なんか疲れてない?』

 

世の男性諸君、必見だ。

 

女性は『疲れてきた』のだ。

だから女性は『もうここらでお茶でもしませんか?』と誘っているのだ。

 

じゃあそうやって言えよ!

は禁句だ。

 

つまり、女性の発言の本質とは、

『ねぇ、あなたも疲れたでしょ?このへんで休みましょう』だ。

 

 

《つまり、本質とは?》

 

全ての事象には裏(原因)がある。

女性の発言にも本当の意図があったように、

本音と建前、京都人の発言の裏表、問題と根本原因…これらは全て違うものだ。

 

裏表のない人間になりたい?

 

それはまた別のお話。

 

表層に現れた部分だけを見ていても深層にはもっと大きなものがあるかもしれない。

 

よって本質とは、氷山の一角の海に隠れている部分である。

 

 

2.本質の見極め方

 

先程、本質とは、

 

①誰がどう見てもこれだと思えるような正解を導くもの

 

②氷山の一角の海に隠れている部分

 

と伝えた。

 

 

 

だが、そもそも隠れているものを洗い出すことは難しい。

 

そしてそれが合っているか間違っているかも分からない。

 

そもそも人によって解釈が違うこともある。

 

ではどうやって本質を見極めていけばよいのだろうか。

 

 

《上司とのやり取り》

 

上司から自分が作成した展示会出展の企画書について聞かれているシーンを例に出そう。

 

一生懸命作った企画書も伝わらなければ何の役にも立たない。

 

上『なぁ、売上が下がってるのは分かったが、何で展示会出展で売上があがるんだ?』

 

僕『見込顧客獲得で売上上がるからです』

 

上『違う。俺の質問はそこじゃない』

 

 

こんなシーン、経験したことある人多いのでは。

 

 

では上司はどんな答えを求めていたのか考えてみよう。

 

 

  1. 売上が下がってる
  2. 展示会出展する
  3. 見込顧客獲得で売上があがる

 

一見するとロジック通っているようにも見えます。

 

しかし、段々飛ばしで説明してしまっているため、伝わりづらくなっている。

 

簡潔に書くことはたしかに大切なことだが、大事な要素を抜いてもいいわけではない。

 

  1. コロナ禍で店頭に来てくれる人が少ない
  2. そのため売上が下がっている
  3. 売上をあげるためには新規顧客獲得がマスト
  4. 今回の展示会は入場制限緩和後のものであり、今まで店がなかった〇〇県で開催されるため、接点のなかった新規顧客の来場が見込まれる
  5. それに出展し、見込顧客に直接製品を訴求することで新規パイを増やし、結果、売上貢献を目指せる

 

ここまで書けば説得力が増すだろう。

 

現状がどうなのか、原因は何なのか、そして対策と期待効果はどれほどなのか。

 

長々と説明する必要は無い。

大切な要素のみ、順序だてて説明すればよい。

 

つまり、上司が求めていた答えは、何で展示会出たら売上があがるんだ?だけでなく、売上が上がるに至る論理を問うていたということだ。

 

 

 

あー上司ってほんとめんどくせぇ。

そんなの分かれよ、分かってくれよ。

 

というのは無理な話だ。

 

10も20も歳が離れている上に、友達でもない人。

 

分かってもらうこと自体が到底無理な話だ。

 

誰しも通る道。

 

 

 

《本質の見極め方》

 

  1. まずは目的(ゴール)を明確にし、現状どうなっていて、問題はどこにあって、それに対する対策をどうしていくのかストーリーを組み立てる。
  2. ストーリーはなるべく事実を元にする。推察や仮定が入る場合は事実と分けて考える。
  3. 考えたストーリーは次の日の朝(もしくは時間をおいて)、第三者視点で見直してみる。

 

これは資料づくりを想定した流れだが、上司の質問の意図を捉える時も流れはおおよそ同じだ。

 

上司の質問の裏に隠された意図を想像しながら、どんな答えを期待されているのか一呼吸おいてから話してみよう。

 

要するに気も使うし、疲れるし、考えさせられるけど、これが自然と出来るようになるまで日々訓練あるのみだ。

 

 

 

3.本質の見極め方のトレーニング方法ってあるの?

 

日々訓練だと言ったがそもそも基礎がないと訓練しようがない。

 

ロジカルシンキングとか本質の見極め方とか自調自考とかそのへんのキーワードで本を1冊読んでおくとよいだろう。

 

その本を読みながら日々実践練習だ。

 

あとは会話の節々で、『つまりそれは〇〇ってこと?』等、要約したりするのも力になる。

 

新聞やニュースを数行にまとめるのもよいだろう。

 

即座に大切な要素を見抜けるようになれば本質も見抜きやすくなる。

 

アンテナができる。

 

一応おすすめの本を下記に示そう。

 

 

ロジカル・シンキング Best solution

ちょっと難しめ。上級者向けかも。

 

 

マンガでわかる! マッキンゼー式ロジカルシンキング (宝島社新書)

易しめ。マンガだからスーッと読める。

 

イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」

難しめ。でも名著。

 

入門 考える技術・書く技術――日本人のロジカルシンキング実践法

文書かくことに特化してるが書ければ話せる。

 

コンサル一年目が学ぶこと

ベテランだろうが新入社員だろうが役立つからタイトルで避けずに。

 

1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術

要約力を鍛えられる。

 

 

世界一やさしい問題解決の授業―自分で考え、行動する力が身につく

個人的にはこれが分かりやすかった。

 

 

 

上記はいずれもロジカルシンキングや本質の見極め方に役立つだろう。

 

しかしながら本は人によっては合う合わないがあるので自分にあった本を見つけてほしい。

 

 

私は一番下の世界一優しい問題解決の授業が割としっくりきた。